『あこがれの飼育員』
私が通っていた小学校には、校庭のすみっこにニワトリ小屋がありました。
私と妹は下校する前、いつも小屋によっていました。
こっそりとネットのすきまから雑草を食べさせたり、指を入れてくちばしで
つつかれたりして遊んでいたのです。そうじ当番の飼育委員の高学年生に
見つかると注意されるので、気にしていました。
でも用務員のおじさんが当番の日だけは特別でした私たちにえさやりを
させてくれたり、ニワトリをだっこさせてくれたりしたからです。
高学年になって委員会活動がはじまると、私はまよわず飼育委員会をえらびました。
(創作はり絵作家 渡辺順子、絵・題字も)